成年後見人のお話し
令和2年9月2日
成年後見人制度が出来て、身内に代わって財産管理や書類の申請を行う事をスムーズに実施出来るようになったのは要介護状態になり今までは当たり前のように自分で出来ていた事が出来なくなった方等にとっては大変良い制度だと思います。成年後見人制度が出来るまでは、行政が介入せざるを得なかった生活困窮者に対する手立てしかなかったので家族関係の希薄化や独居の高齢者や高齢者のみ世帯の方にとっては大変ありがたい制度だと思います。近年当施設においても複数の方が活用されています。そして、最近とても不思議な出来事がありましたので、そのお話を私なりの見解も交えてお話します。但し、私の話は制度上云々の話では無くて、あくまで現象的な話ですので誤解の無いようにお願いします。今回私が紹介するケースは知的障害がある妹さんの面倒をずっとみてみえたお姉さんが要介護状態になって当施設に入居されてからは、愛知県に在住のもう一人の妹さんが通帳管理等をされていたのですが、その妹さんも要介護状態になり、管理が出来ないことから知的障害がある妹さんの成年後見人が先に決まり、その後お姉さんが施設において看取り対応になり、地元にみえるお身内の方の働き掛けでお姉さんも成年後見人が決まり、デイサービスを利用されている妹さんと看取りになってから決まった成年後見人の方が別々で二人の成年後見人の対応の違いに戸惑う事が多くて、尚且つ先般看取りだったお姉さんが亡くなった事により、より一層の違和感を覚えたものですから。と言うのは、確かに成年後見人の方の役割は『生前中の対応』と言う事は理解してますが「亡くなられてからの事は出来ませんので」とばっさり切る言い方をされると、私的には「後の対応は誰がされるのですか」と言う事になるのですが、全く『聞く耳持たず』の対応での上から目線には戸惑うばからでした。(正直、成年後見人はどんだけ偉いと思っとるんじゃ)結局、入居されていたお姉さんの後始末は施設側で出来ることはさせて頂きましたが、施設側には出来る限界があり、地元の身内の方と妹さんの成年後見人の方でされました。お姉さんの葬儀の折りに後見人の方にご挨拶をしてから「最後の支払いや手続きについてはどのようにさせて頂いたら良いですか。」とお聞きすると「後見人は生前中の対応しかやらないことになっていますし、支払いは今までの通帳で引き落として頂ければ大丈夫ですから」と言われたので「亡くなられた事がわかった段階で通帳は止められるのではありませんか」と粘った言い方をすると(これは決して入金がされない事に対する思いだけではなくて)「今までにそのような事はありませんでしたから」と、これまた聞く耳持たず。確かにこの後見人が言われる事が正論だと思います。しかしながら、亡くなった後に残された方が困られる事を想定されないのであれば、国家資格である『社会福祉士』のライセンスを持っての後見人としての役割が本来的に理解されているのか、本質的に成年後見人制度が出来た意味が理解されているのかと大いなる疑問を持ち、単に「担当者により対応が違う」では済まないのではないかと思うのですがリピーターの皆さんはどのように思われますか。私の言った事で「死ぬのもままならない」と思われるならばご意見をいただきたいです。