あるアンケートの結果に思う
令和5年2月11日
私がみたアンケートの質問にあった「削減して欲しいのは何ですか」の回答の中に「介護保険料」と答えられている方が沢山ありました。私はその結果を見た時に思ったのは、確かに「介護保険料を支払っているのに介護を全く利用していないので勿体ないので、利用していないのであればもっと安くても良いのではないか」とのお考えだろうと思います。昔の諺に『転ばぬ先の杖』と言うのがありますが、元気な内は誰もが「私が転倒して、ましてや骨折などするわけがない。」と転んで骨折するまでは思っている方が殆どではないかと思います。『介護』の場合の『杖』は介護保険料の支払いではないかと考えています。私が本部施設の計画をした28年前には、地元の方の中には『高齢者施設=迷惑施設』と思われていた方も少なからずおみえになりました。しかしながら、今その様な考えの方は皆無だと思います。
この28年の間に高齢化は顕著に進み、尚且つ加齢に伴い認知症になられるかたも多くなり、地域の中にも結構な数に上っているので、今では『高齢者施設=迷惑施設』から『高齢者施設=安心施設』になっていると思います。但し、元気な高齢者の方も多くみえるので、「全く活用しないのに結構なお金を支払うのは如何なものか」と思われている方は意外にもたくさんみえる事が分りました。私はその様な方に言いたいのは「自分が或いは自分に関わる方が介護のお世話にならないで元気でいられるのは幸せな事だ。もしも自分が介護のお世話になったら、介護保険料の支払い云々等とは言っておられない。」と言う事です。
介護のお世話になるのはある日突然予告も無くやってきます。突然病気や転倒によって入院しても、最近の傾向としては入院期間が短くなる傾向があり、入院されてからパニック状態で家族の方が相談にみえる事が度々あります。そんな時にしっかりと施設の機能や利用料の説明(家族の収入や本人の収入によっては利用料に対する公的扶助の制度がある事の説明)や緊急の度合いによっては入居の待機期間を短くすることもあること、その他にも日常の過ごし方等々の説明も行います。施設側にとっては『当たり前』の事であっても相手の方にとっては『分からない事だらけ』である事が多い事を、施設側は充分に理解すべきだと考えています。そして最も気を付けなければいけない事は、福祉に関わる制度は『申告主義』である為にしっかりと説明をしなければいけないと言う事です。
最後は話題が違う観点になりましたがリピーターの皆さん、私が日頃思っている事を含めて書きました。ご理解頂けるとありがたいのですが。