一本の電話にこだわってます
令和4年9月23日
昨日、五次部長から「就職希望の電話です。」との事で電話を代わったら、2ヶ月ほど前に面接の日時まで決めて待っていたにも関わらず、何の連絡もしないで面接に来なかった方だとわかったので、「前回は何の連絡も無しでキャンセルされたのは如何なものですか。」と聞くと間髪入れずに「ガチャン」と電話を切られたのです。確かに今の介護業界の人材不足は深刻ですが、そのような対応しか出来ない方だと採用する前にわかったのは幸いだったと思っています。それは決して強がりでは無くて、本当にその様に思っています。しかしながら、自分の方に非がある事は間違い無いにも関わらず、非を認めず謝る事もしないで、自分の用件が通らないと言う事で一方的に電話を切ってしまう事がまかり通ると考えている方が、介護の世界に入ろうとされているのには非常なる違和感を持ったので、午前1時過ぎに目が覚めてからずっと眠れませんでした。
と言うのは、昨日家に帰るとテレビが点いていて東京北区の特養で入居女性が死亡、介護職員が指名手配されてその追跡がされているとのニュースを見たからです。関連付けてはいけないのですが、戦後間もない頃『学校の先生にでもなるか』(『でも』『しか』)的な風潮があったと聞いています。私が大学を卒業した頃の採用試験は非常に難関だったので、レベルの高い先生が多かったように思います。(私は落ちこぼれましたが・・・。)一般論として景気が悪く就職氷河期と言われた時期の離職率は低く、景気が良くて安易に採用された時期の離職率は高いように思います。話を戻します。
東京北区の事件をインターネットで情報収集すると、入居者の方への暴行の結果、司法解剖をしたところ、「頚髄(けいずい)・脳幹損傷の可能性があり、胸椎(きょうつい)や腕の骨が折れていたほか、胸や背中などに熱湯をかけられたみられるやけどの痕もあった。」との記事と共に「容疑者は今年の6月から非常勤職員として勤務しており、7月に入居された本人の介助を担当していた。」との記事も掲載されていた。施設での状況の詳細が明らかになってこないとわからない事が多いので本来コメントをすべきでないし、結果的にピント外れなものになるかも知れませんが敢えてコメントをさせて頂きます。
同じ様に特別養護老人ホームを運営している立場で述べさせて頂くなら、入職して3か月の経験しか無い職員が夜勤帯でフロアに1人になり責任ある立場になる業務を任せて良いのか。(他の施設での経験があるのならば話は別ですが。ただし、容疑者は50歳と言う事ですから、もし経験者だとすると『非常勤職員』と言う事は無いと思いますが。)東京では人材不足がそこまで顕著だと言う事なのか。施設に任せると言うのは『専門性がある』と家族の方は信じられていると思います。但し、この様な記事が出た今、「どこも同じ様な現状があると思われたら一生懸命に頑張っている施設にとっては悔しい思いになってしまいます。また、解剖の結果の記事からは介護を業とする資格は無いと思われるが、運営者はその事を見抜けなかったのか。また、いきなり殺人にまでエスカレートする事は考え難いので、3カ月の間に他の職員が何も気付いていないとは考えられない。
「う~ん」考えれば考える程特養での出来事とは思えない。仮に『認知症』が顕著な方だったとしても「有り得る事」と言えない。特別養護老人ホームには認知症の方は多く入居されているのだから、認知症に対する知識をしっかりと持った対応が望まれる。「そこまでの余裕が無い」と言うのであれば、稼働率を落としての対応も必要なのではないか。
重い話になったのでリピーターの皆さん、少し明るい話をして本日のコラムを終えたいと思います。本日は家族にコロナ陽性者が出てデイサービスの運転手が足らないと言う事で、朝の送迎の運転を買って出て送迎に出て、利用者さんが乗られる度に(3人だけでしたが距離は30キロ位ありました。)お声掛けをすると、最初の利用者さんは私の母親代わりの姉光子さんの事を良くご存じの方で、元役場職員だと言う事で盛り上がりましたし、二人目の方は私が坂内中学に勤務していた時の校長先生の話をすると「音楽の先生だったね」との話しから盛り上がりました。3人目の方は私を四国遍路に導いて下さった伯父さんの話をすると、これまた盛り上がりました。その様にそれぞれ盛り上がったのは、その地区その地区に私に関わって下さった方が見えたのと、私も積極的に話をしていったからだと思います。送迎の運転も「また楽しからずや」と言う事で。