【北欧式トランスファーの基本的な考え方】
①持ち上げない
②利用者の積極的な参加
③自然な動き
④摩擦
⑤傾斜
⑥てこの原理
⑦太極拳のようにしなやかに
【北欧式トランスファーでよく利用する道具】
滑り止めシート
移動の際、利用者に手足でふんばってもらいたいときには、足裏や手のひらの下に滑り止めシートを敷くと摩擦が強まり、ふんばりやすくなります。
道具としては、身近にあるいろいろなものが利用できますが、デンマークでは、じゅうたんに下に敷く樹脂製の滑り止めシートがよく使われています。日本の介護施設では、お盆の下などに敷いたり、車椅子の座に敷いたりするようですが、トランスファー介助に利用することを考えてください。
なお、上記の車椅子の座に滑り止めシートを敷くことは、利用者の動きを拘束することになり、利用者にとっては非常に苦痛なことと考えられることから、デンマークでは禁じられています。
引用:小島ブンゴード孝子著 北欧に学ぶやさしい介護——腰痛を起こさないための介助テクニック—— 株式会社ワールドプランニング P16
【新館2階での取り組み】
対象者:T様
場面設定:車いす↔ベッドの移乗
使用する道具および福祉用具:スライディングボード
基本的な考え方のなかの利用する原理原則:利用者の積極的な参加、摩擦、傾斜
先月より取り組んでいる上記の内容を継続して実施する。
【本館1階での取り組み】
課題:先月、夜勤中に腰を痛め、起床時の介助や朝食後のおむつ交換などの業務ができないことがみられました。
取り組みとして、ベッド移乗時、おむつ交換時にベッドの高さの調節ができるように徹底していきます。古いベッドだと高さの調節ができないベッドがあるため、利用者の自立度によってへんこうします。