トランスファー研修委員会

10月委員会報告

北欧式トランスファーの基本的な考え方】

①持ち上げない

②利用者の積極的な参加

③自然な動き

④摩擦

⑤傾斜

⑥てこの原理

⑦太極拳のようにしなやかに

 

【北欧式トランスファーの限界】

リフト

デンマークの介護現場でも、どうしても水平方向の動きに変えられないケースが約1割あるといわれています。歩行式トランスファーにも限界があるわけで、そのとき利用されるのが介護用リフトです。

とかく日本では、「リフトを使うと時間がかかる」「機械で人を釣り上げるなんて冷たい」といわれ、リフトが敬遠されたり、備えてはいても十分に活用されていないことが多く、なかなか普及しないようですが、トランスファーテクニックとともにリフトの使い方をしっかり学びますと、たとえ利用者の要介護度が高い場合であっても、スムーズに利用者にも介助者にもやさしい移乗介助が可能になります。

リフトには、大きく分けて、①床歩行型リフト(最も一般的、複数利用者の移乗介助に使える)、②天井歩行型リフト(天井に設置されたレールのエリア内で自由自在に移動できる)、③立ち上がり式リフト(立位可能な人の移乗に便利)の3つのタイプがあります。

引用:小島ブンゴード孝子著 北欧に学ぶやさしい介護——腰痛を起こさないための介助テクニック—— 株式会社ワールドプランニング P19-20

 

【本館1階での取り組み】

〇前回(9月) 今月も腰を痛めて休まれる職員はみられず、介助時のベッドの上げ下げの調節もできている。土川輝子様へのスライディングボードの使用に関して、現在足に力を入れることができないため、中止している。

〇今回(10月) スライディングボードの対象者を早野美智子様に変更し、職員一人ひとりに使用しているかの確認をしていく。

【新館2階での取り組み】

モルテンのウィーリィ(車いす)について、専用のスライディングボードが付属で備えている。一般的なスライディングボードに比べて、幅が狭く、撓る(しなる)という特徴がある。車いすは現在、高木みゆき様で使用しており、専用のスライディングボードを試している状況である。幅が狭い分、はじめは本人にも怖いという印象があったようだが、使用しているうちに慣れて、恐怖心は現在みられなくなった。しかし、撓ることによって、うまく傾斜が利用できず、スムーズな移乗はできないという欠点もみられている。モルテンの担当者には、上記の使用感を報告済みである。

(来月の取り組み)

今年度の目標:全職員が道具や福祉用具を適切に使って、トランスファーを実践できるようになる。

早瀬主任を中心に、本館1階で継続的に取り組み、結果を毎月報告する。