令和2年9月14日
児童養護施設の高校3年生が学校へ殆ど行けなくなった男子高校生の職場体験の依頼を羽島ボランティアセンターから受けたので、その電話の時に私は「羽島ボランティアセンターの仲介はありがたいが、施設にも指導する立場の職員がいると思うので、直接のやり取りは出来ないのか」と投げかけると「連絡を取ってみます。」との事で直接施設同士のやり取りとなり、施設体験は当初3日間だったのですが、一旦帰って本人が「もう一度体験したい」との事で2回目は5日間の体験をして、体験を終えて帰る前に「夏休みが終わり、学校へ行けなかったら学校をきっぱり辞めて仕事に就く」と言っていたのですが、結局夏休みが終わっても学校に行けなくて、施設でゴロゴロしているわけにもいかず、自分でハローワークの求人にも行ってみて、社会の現実の厳しさを理解した上で正式に就職の意志を固めたとの連絡を貰ったので、『ここは間髪を入れず対応すべき』と考え昨日に職員二人が本人と荷物を載せて来て下さったので、本人の意志を改めて確認すると緊張気味に「頑張ります」との事だったので、『鉄は早い内に打て』との格言通りに早速アパートに荷物を運ばせ、送って下さった職員2人と共に昼食をとり、その後本人は自分の部屋となった部屋の片付けをして、一人での生活で、今迄の生活とは違い施設の職員の援助が無い生活に対する覚悟をして貰う事にしました。
アパートの部屋は中学を卒業して3年目を迎えている同い年の男子職員の隣にして、良き相談相手になって貰えればと言う配慮と共に、元からいる職員にとってもアドバイスをする事によって成長すると言う相乗効果があるとの考えからです。だって、人に何かを教えるには、自分がしっかりしていなければ説得力がない事を理解する良い機会になるとも思うからです。中卒で就職した職員は文字通り自ら施設に来て、(愛知県から)既に2年半が経過していて、母親への仕送りもしながら、(金額は知りませんが行為自体が素晴らしいと思います。
正直私には出来なかったことです。)その職員は来年2月に18歳の誕生日を迎えたら夜勤もしっかりしたいので、出来る様に今から頑張ると言ってますし(夜勤が出来る様になるには、1フロアを責任持って出来なければいけないので。その事を知っての発言です。)介護の仕事は『優しさ』と『一生懸命さ』が大切であり、一生懸命の対応の中から『知識を身に付けたい』とか『資格を取得したい』と思うようになることが大切だと考えています。
勿論私は杉和会理事長として、職員の資格取得や研修に参加し易い環境作りをしていかなければならないとも考えています。ちょうど2年前の8月にその当時の厚生労働省老健局長だった大島さんに(現大臣官房長)「中卒で入職した職員を立派に成長させて下さい。そして成功したことを広報していこう。」と言われていたのですが、今のところは上手くいっており、尚且つ児童養護施設の高校3年生男子も同じように上手く行けば人材発掘の先兵になるのではないかと考えています。リピーターの皆さん。日本の総人口は右肩下がりになりますが、後期高齢者の人口は当分の間は減らない状況が続く中、介護人材確保には色々な対応がより求められますので、良い提案があれば教えて下さい。