【北欧式トランスファーの基本的な考え方】
①持ち上げない
②利用者の積極的な参加
③自然な動き
④摩擦
⑤傾斜
⑥てこの原理
⑦太極拳のようにしなやかに
【北欧式トランスファーでよく利用する道具】
スライディングシート
身体を水平移動するとき、身体がマットレスやクッションに触れている部分に摩擦が生じます。この摩擦を少なくするためには、まず接触部分を少なくすることを考えます。具体的には、利用者にひざを曲げてもらう、腰を浮かしてもらう、手を胸で組んでもらうことなどが、考えられます。
利用者が自分で摩擦をとることができる部分はおおいに協力してもらいますが、どうしても摩擦が残ってしまう部分には、滑りやすいシートを敷きます。
最も手近な物としては、さらさら滑りやすいタイプのプラスチック袋などが使えますが、トランスファー介助用の市販商品もあります。ここにご紹介するのは、デンマークの介護現場でよく利用されているスライディングシートで、ヨットの帆に使用される両面テフロン加工された丈夫で滑りやすい布を150㎝×65㎝程度にカットしたものです。これを二つ折りにして使うと、非常に滑りやすくなり、またどのような方向にも動かすことができて非常に便利です。
引用:小島ブンゴード孝子著 北欧に学ぶやさしい介護——腰痛を起こさないための介助テクニック—— 株式会社ワールドプランニング P16
【本館1階での取り組み】
6月の結果:職員同士で確認し、介助時にベッドの高さの調節ができており、夜勤時最後まで業務を行えています。
7月の取り組み:移乗をして腰を痛めた職員がみえました。そこで今月の目標としてスライディングボードを使用した移乗を見直していこうと思います。対象者として、Y様に使用していきます。スライディングボードの使い方を確認することで7原則(傾斜の利用の意味など)を理解することができます。
(来月の取り組み)
令和3年度の目標:
全職員が道具や福祉用具を適切に使って、トランスファーを実践できるようになる。
早瀬主任を中心に、本館1階で継続的に取り組み、結果を毎月報告する。
研修を計画し、毎月取り組んでいく。