(今月の取り組み、報告)
【北欧式トランスファーの基本的な考え方】
①持ち上げない
②利用者の積極的な参加
③自然な動き
④摩擦
⑤傾斜
⑥てこの原理
⑦太極拳のようにしなやかに
②利用者の積極的な参加:残存機能の活用
デンマークには、福祉サービスを受ける高齢者側にも、そしてサービスを提供する側にも守ってほしい三原則があります。
自己決定:自分の人生は自分で決める、自分らしく生きる。
継続性:住み慣れた地域でいつまでも生活する
残存機能の活用:障害や加齢で機能が低下しても、残っている機能をできる限り活用してライフクオリティーを維持する。
北欧式トランスファーでいう「利用者の積極的な参加」は、「残存機能の活用」の原則に通じるものです。介護される人が、受身な姿勢で介護する人にすべてを任せてしまうと、まだ残っている身体機能があっても、それを使わないために、どんどん自分でできないことが多くなり、自立度の低下=ライフクオリティーの低下を招きます。このことは、本人にとってマイナスであるばかりか、介護する人にとっても負担が増すことになり、介護がつらくなります。
利用者が動けば動くほど身体機能が維持でき、トレーニングにもなります。そして利用者が積極的に参加すればするほど、介護する人の負担も軽くなります。トランスファーは、利用者と介助者の協働作業だと考えてください。
引用:小島ブンゴード孝子著 北欧に学ぶやさしい介護——腰痛を起こさないための介助テクニック—— 株式会社ワールドプランニング P12.13
(来月の取り組み)
北欧式トランスファーの基本的な考え方の理解を深める