令和2年9月9日
俳優の伊勢谷友介さんが自宅で大麻所持の疑いで逮捕されたニュースをテレビでガンガン報道しているのを見て、色々な意味で違和感を持った事について述べさせて貰います。その最たるものは、朝の報道番組のコメンテーターの一人が「アメリカでは大麻について合法になっている州もあり、伊勢谷友介氏は留学の経験もあり、その時に合法だったのでその後、日本に帰ってからもその流れの中で大麻を常習されていたのではないでしょうか。」と如何にも日本の法律が遅れていて、おかしいと言わんばかりのコメントに私は思わず耳を疑ってしまいました。だって、大麻について多くの国で違法としている代物ですよ。日本の歴史をみても、古くは奈良時代に『律令制』が出来た事により『墾田永年私財法』が出来、平安時代には『荘園』が生まれて公家に都合の良い制度が出来、鎌倉時代は荘園を守る為に武士が力を持ち守護・地頭が生まれ、その武士の家計を助ける為に『徳政令』が出されたり、徳川5代将軍徳川綱吉に至っては『生類憐みの令』が発せられて民衆を苦しめた事はあまりにも有名な話です。
まだまだあげればその様な事例は一杯ありますが、何が言いたいかと言えば、その時代(とき)の権力者にとって都合のいいもので作られ法律になっていると言う事は、その時代の状況によって制度や法律が出来ていると言う事です。昔から『郷にいては郷に従え』と言う諺がありますが、今の日本の法律は法事国家としての成り立ちを今は維持しているわけで、「アメリカで許されているから日本も同じでない方がおかしい。」との論法は成り立たないと思います。端的な事を言うと、アメリカでは多くの州で銃の所持が認められていて、銃に関わる事件が起きた時には銃の規制が話題になっても銃の規制がなかなか出来ないのは、治安の問題や自分の身は自分で守らなければいけなかった歴史があるからだと思っています。「アメリカではこうなのに」と一概には言えないのはその為だと思います。
もう一つ違和感を持ったのは、現行犯逮捕された時に認否については「弁護士さんが来てからお話しします」との真意が私には理解出来ない。確かに下手に自分に不利になる事は言わない方が良いからと言う事もあるのでしょうが、そのスマートな考え方は確かにアメリカンナイズされていると言う事なのでしょうか。もう一つの違和感は、伊勢谷友介氏が何本かの映画に出演されていて、「違約金はどうなるのか」との話をまことしやかにされていました。確かに有名な俳優さんだから社会的責任は大きいとは思いますが、逮捕されて直ぐにその様な事が話題になるのも違和感を覚えました。
リピーターの皆さん。今回は1つの現象でこてこてとした事を述べたのは私が『巳年』の性だからでしょうか。それとも明日が新規事業である盲養護老人ホームの入札で心躍るのでは無しに心沈んでいる為なのか。どちらにしても、岐阜県内の社会福祉法人のどこもエントリーしなかったのは厳しい経営を強いられる事が目に見えての事。覚悟はしていたものの社会福祉法人杉和会理事長としては大変な試練だとの思いが強いです。でも、大きな試練を乗り越えてきた私ですから必ず乗り越えてまた景気の良い報告をしたいと思っています。