令和7年6月6日
本部施設においてトランスファー研修を3日に2グループ、4日に1グループ、5日に3グループの6グループに分け、それぞれ2時間にわたって講義と演習を実施しました。この6グループは少なくても3年以上の経験を有して指導的立場で無ければいけない面々です。10年前に大垣市和合に98床の施設が事業開始して現在の盲養護老人老人ホーム 優・悠・邑 和(なごみ)の吉澤施設長が本部施設にいた時まではしっかりと出来ていたはずなのに、少しづつトランスファーへの想いが形骸化してきて、『トランスファーの7つの原理』は言えるもののその基礎的な手技まで忘れてしまって「何となくボードやシートは使っているけれども」と言う事が今回のトランスファー研修を実施してよ~~くわかりました。
例えば「手を握って立ち上がらせて下さい」と吉澤施設長が言った時に当たり前の様に右手を差し伸べて立ち上がらせようとしたときに吉澤施設長が「いきなり手を握って実施して大丈夫ですか」と言われても受講している職員は「何がいけないのか」が分からず戸惑うばかり。「相手の方が右利きだと言う情報はありませんよね」「手の握りは握手では無くて腕相撲の時の握りですよ。」と言われて「あっ、そうだった。」とはるか昔の記憶を想い出していることから始まりました。
吉澤施設長から「なんでもかんでもボードやシートを使えばトランスファーとは違いますよ。相手の方の残存能力を生かせ事から始めなければいけない」「ベットは入居者さんにとっては寝るための道具でしかないけれども、介護する側にとっては最高の福祉用具だ」と言われた時には「私が最も拘っていたことを言ってくれた」と思った次第です。
吉澤施設長の演習のやり方は「何でもかんでも教えるのでは無くて、考えさせながら実施していく」と言う手法に「流石に現場主義だ」と改めて思った次第です。
他にも色んな学びが2時間の中で凝縮されていましたが、最後に吉澤施設長から「色んな事を思い出し色んなメモをしてくれたのを、今日中に自分の言葉でまとめて明日からの展開に生かして自分で考え、分からないことをみんなで話し合い解決していく。指導者すべき職員が確信を持った考えを持っていなければ新人職員に教える事は出来ない」と話してくれました。
私は吉澤施設長がここまで成長していてくれていることを嬉しく思うと同時に「明日以降各フロアで改善していく事が山ほどあることを一つひとつ解決してくれることによって多くの事に素敵に派生していく事を楽しみにしています。
私が学生時代に学んだ『1点突破の全面突破』をして行けるために『鉄は熱いうちに打て』でより良い展開になっていくと思っています。トランスファーの手技は入居者さんの残存能力を生かしつつ職員の負担を減らす事になることを真に理解出来たら万々歳です。