令和7年4月9日
2部構成で、1部は『老施協DWAT活動レポート・・・老施協DWATが心に刻んだ震災の傷跡』と言うテーマで災害派遣に参加された方からの報告を2人の方にして頂きました。
最初に発表されたのは、愛知県で早々に派遣に参加されたリーダーの方からの発表でした。話の中で写真や動画も映しながらの発表でした。最初には「本来であれば5時間で行ける所を、倍の10時間かかった。」との話をされながら大変な状況である事の写真が提示された時と、震災直後の残って頑張られている職員さんの勤務表の一覧を見た時には、思わず絶句しました。また、話の中で「何とか応援施設に着いて説明を聞いている時に、施設の職員さんから『あんたらは3、4日ここにいたら帰るんだよね。慣れたころに帰られたら迷惑や』と言われたのはびっくりしましたが、心情を考えたらその様に言われる気持ちが理解出来ましたし、一緒にお世話している中で「酷い事言って悪かったね。」と言われた。」との話を聞いて、「施設側の指示で何かと行うと言うのでは、派遣先に申し訳ないんだ。」と私も思いました。「つまり、自ら入居者さんに寄り添える方が求められているのだ。」とも思いました。
2人目の発表は、3施設で4回に渡って参加された方の話を聞きました。この方は揺るぎない考え方を持って参加された事が話の端々で分かりました。この2人のかたの発表は、いずれ岐阜県の職員さんにも聞かせたいと思いました。
第2部のシンポジウムは、受け入れ側の施設長、発表された愛知県の施設長さん、派遣の差配をして下さった福井県老施協の副会長さん、二次避難受け入れ対応をされた名古屋老施協の会長さん、の4人でした。それぞれに思い入れがあり参考になることが多くありました。実際に震災に直面された施設長さんの話で、「体験した事のない揺れに何も出来なかった。」との話には「だからこそ、震災が起きる前の準備をしっかりしておかなければいけない。」と思った次第です。二次避難受け入れについても「色んな所との連携を平時の内にしておかなければいけない。」との思いと「震災があったとしても遠く離れたところでの生活は難しい。と言う報告を聞いて、ハード面の対応と共にソフト面での充実が大切だ」と思いました。
休憩なしの3時間の企画でしたが、参加されていた方は一人も席を離れる事が無く、切実な課題に対して真剣に聞かれていたことが分かり、今回の企画をして頂いた愛知県老施協太田会長に敬意を送りたいと思った次第です。末尾になりましたがフォーラムの最後に6県1市の会長により、能登半島地震の経験を基に協定書の更新をした締結が行われました。