10月9日に慶応義塾大学医学部内科(老年内科)の広瀬先生が来苑されました。
105歳の男性入居者とその家族の調査の詳細レポート(「今日の優・悠・邑」)については伊藤新館統括リーダーに委ねるとして、私はその折感動を覚えた事をレポートします。
まずは、25、6年前に遡って話しをします。その当時の私は児童養護施設の指導員として学習遅滞児であったとしても、「マンツーマン特訓」と銘打って毎日夜の零時過ぎまで中学生と格闘していて「俺が日本一の指導員だ」と自負していた頃、岐阜県児童福祉協議会調査広報委員として石川県金沢市にある児童自立支援施設に取材に行った折、その施設の責任者の方に「大変なことは何ですか」とお聞きすると、5分位の沈黙後、その方が「うーん、苦労してることって何だろうなあ」と言われた時は、正直「そんな訳ないやろ。それとも、この方は、苦労を苦労と思わずに使命感で仕事をこなす凄い人なのか。」
と思うと同時に自分が「俺が日本一の指導員だ」と思っていたのが思い上がりであったと痛切に感じたものでした。今回の広瀬先生の訪問は、その時の出来事を彷彿するものでした。だって、病院と大学の仕事がない休みの時に、東京から関ヶ原駅に9時27分に着こうと思ったらご自宅を6時前に出て見えると思うので、そのことをお尋ねすると、「今日なんか大した事ありません。北海道に飛行機で行って空港から三時間かけていって最終の飛行機でその日の内に帰った時はさすがにしんどかったけど大丈夫だったよ。」と言われた時は、感心したり驚いたりと言う状態からなかなか立ち直れなかったです。あの驚きをすぐに書きたかったのですが、20日近く経過して改めて書くことにしたのは、広瀬先生からお礼の手紙と共に写真を頂き、またまた感動し、ブログの原稿が滞っていたことを思い出したからです。
こんな凄い先生にお会い出来たのも、私自身も頑張っておればこそ。頑張っていたらこれからも、素晴らしい出会いがあるのかと思うと、わくわくしてきました。