理事長コラム

お笑い芸人『やすこさん』について

令和6年9月1日

24時間チャリティー番組でお笑い芸人『やすこさん』が、限界まで走るような番組(多分)で頑張っているのを見るとは無しに台風情報の合間に見ていて、『やすこさん』が家庭の事情で児童養護施設に入所していたことが語られていたので、インターネットで検索して情報を手に入れていく中で、お笑い芸人になる前は高校を卒業して自衛隊に入隊していたと言う事は知っていたのですが、自衛隊に入隊した理由が「住み込みでの仕事と言えばパチンコ屋か自衛隊しかなかった。」と言うのには「う~ん。世間一般のとらえ方はそんなものなんだ。と言う事は介護事業所の求人のマッチングもしっかり出来ていないんだ」と改めて思った次第です。

実は当法人には中学校を卒業した男子を本部施設の敷地の中のアパートで生活して貰い、3年の介護実務経験と実務者研修の受講を終えて、2回目の国家試験で合格して介護福祉士の資格を取得した職員がいます。つまり、介護福祉士の資格は学歴に関係なく、介護経験と実務者研修の受講をして、介護福祉士試験で合格点をとれば取得出来るシステムであることを周知していかなければいけないと改めて思った次第です。

今回、児童養護施設出身の『やすこさん』が全国放送の24時間チャリティー番組で『児童養護施設』のアピールをしているのは元児童養護施設職員としては大いに歓迎する所です。『やすこさん』の話の中で2歳の時にご両親が離婚され母子家庭で厳しい状況だった事、芸人としてテレビに出た事によって2歳の時から縁が無くなった父親と再会出来たこと、児童養護施設に入居してから母親とも疎遠になっていたのに、今では家族が一緒にいられるのが嬉しい。とのコメントには色んな葛藤があった事を乗り越えられたのは素晴らしい事だと思いました。笑顔の裏にはいろんな事があったと思いますが、そんな事を愚痴にもせずの笑顔は素晴らしいと思いました。「上を見ても切りは無いし、下を見ても切りがない。だったら今置かれた状況の中で精一杯生きていく事こそ大切だ」と思った次第です。