岐阜県福祉の仕事合同研修・交流会に参加して

デイサービス:野村有美香

 平成30年6月14日に岐阜県福祉の仕事合同研修・交流会に参加してきましたので報告します。

研修の内容としては、以下の通りです。

  1. 記念講演会「福祉の未来と若手職員への期待」
  2. 交流会 受講生同士、先輩職員と交流を深める
  3. 研修会 「職場での心構え・マナーを学ぶ」

第1部の記念講演会では、一般社団法人FACE to FUKUSHIという団体に所属する河内氏、大原氏、岩本氏の3人の方から、自分自身の福祉に対する想い、日ごろ私たちが抱えている、仕事に対する悩みに対してのアドバイスなどをお話してくださいました。

福祉の現場には、様々な専門家、職種の方々が集まっている。利用者に対してアセスメントを行うように、一緒に働く職員に対してのアセスメントも行い、その人のことを知ろうとしていくことが大切である。そして、相手の仕事を知り、協力することで相互理解が深まり、仕事の中での共感につながっていくとのことでした。職員1人ひとりが働きやすい環境にしていくために、職場の雰囲気を良くしていく努力は、大切であるということを改めて感じました。

講演の中では、働く上でのパワーの源についての話題も上がりました。社会福祉法人ゆうゆうの理事長を務めておられる大原氏は、以下の内容をおっしゃっていました。働く上でのパワーの源は、「疑問を持つことである」と。「なぜ?」、「おかしい。」「このままでいいのか」と思うこと。糸賀一雄の言葉にあるように、「自覚者は責任者」という言葉を常に念頭に置いているとのことでした。「なぜ?」と思ったことに対して、挑戦し失敗するを繰り返していくことが大切であるとのことでした。また、NPO法人み・らいずの代表理事を務められている河内氏は、「プライベートの浮き沈みを仕事に出さない。利用者の前では、いつも変わらない自分を演じ続ける。それがプロである」とおっしゃり、どんなに辛いことがあっても、不安なことがあっても、仕事の場面では笑顔を保ち続けているとのことでした。私は、このお2人の言葉がすごく心に刺さり、今の自分の仕事に対する姿勢を見直さなければならないと感じました。今、当たり前になっていることに対して、振り返り「このままでいいのか」と考えること、よりよくするために「どうしたらいいのか?」と考えていきたいと改めて思いました。

第2部の交流会の中では、受講生同士の仕事に対する想いや悩みを交流しあう内容になっていました。同じぐらいの経験年数の人たちと交流することで、自分の抱える悩みに関して様々な意見を聞くことができました。

第3部の研修会では、近藤氏による講義がありました。福祉の現場で働く上で、信頼関係は必要不可欠である。その信頼関係を築くためには、「当たり前のことを当たり前以上にやる」ことでした。また、ビジネスマナーとは、信頼関係を作るための行動であって、「相手を大切にしている」ことを相手に伝えるための表現手段である。それを身に着けることで、より良い人間関係づくりへの第一歩へとつながっていくのだということでした。そして、福祉スタッフに求められる力としては、その方の発した言葉や行動に反応するのではなく、それにいたるまでの、思いや気持ちに反応すること「共感力・察する力」を身に着ける必要があるとのことでした。その力を磨くためには、興味・関心力、想像力、観察力が大切になってくるとのことでした。日ごろ、利用者の方と関わる中で、その言動の背景を考えようにしていますが、まだまだ不十分なことが多く、上手くその方の気持ちを読み取りきることはできていないこともあります。まずは、利用者の方と関わる中で、「この人は安心できる人」と思っていただけるよう、1人ひとりの気持ちに寄り添っていきたいです。