集団給食施設従事者講習会参加報告

集団給食施設従事者講習会参加報告

食事・栄養管理係長 若園貴宣

8月8日(火)14時~16時にかけて、西濃総合庁舎4階大会議室にて集団給食施設従事者講習会に参加しましたので報告します。講習は座学の2部構成で行われ、1部は「給食施設における衛生管理について」、2部は「給食施設における健康づくりについて」をテーマとしました。

「給食施設における衛生管理について」

西濃保健所生活衛生課の方を講師に、最近起きた食中毒事件を契機に「大量調理施設衛生管理マニュアル」の改正が行われたことについて説明があった。刻みのりが原因で起きた食中毒については、刻みのりの製造現場で、従業員のノロウイルス感染者が適切な対応がされずに、素手で食材に触れたことで、被害が拡大してしまったことが説明され、作業者の当日の健康チェックの事項がマニュアルに盛り込まれたことや、手洗いの重要性についてあらためて話された。またきゅうりのゆかり和えが原因で起きた食中毒については、生野菜の処理が不十分で、きゅうりから腸管出血性大腸菌が検出されたという話であった。これについて、生野菜の処理については、次亜塩素酸ナトリウムによる消毒または加熱処理が必要だが、それらの対応が出来ていなかったため、被害が拡大したこと、その対策についてもマニュアルに記載されたことが改正点だとの説明があった。その後、手洗いに関するDVDを視聴し、手洗いのポイントについて説明を受けた。親指の付け根、指の間がよく洗い残しとなるので、手洗い時はその2か所を意識して行ってほしいとのことだった。

「給食施設における栄養管理について」

西濃保健所健康増進課の方を講師に、給食施設における栄養管理について講習を受けた。岐阜県では第3次岐阜県食育推進基本計画が策定され、平成29~33年の5年にかけて様々な目標を設けているが、その中に高齢者の方の低栄養者を減らすという項目があり、フレイルとサルコペニアという2つの概念について説明があった。フレイルとは加齢とともに運動・認知能力が低下し生活機能が障害された状況だが適切な支援で生活機能が維持・向上する状態のこと。サルコペニアとは加齢に伴い、筋肉量が減少すること。高齢者の集団給食施設においても、この2点の概念を踏まえ、低栄養にならないよう栄養管理に努めてほしいとの話があった。

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