ユニットリーダー研修報告

長野 傑

今回愛知県豊川市にあります、特別養護老人ホーム、ジャルダン・リラ様にてユニットリーダー研修を受講させていただきました。

5日間にわたる研修の参加は初めてでした。不安や緊張もありましたが、事前に取り組んだ座学での研修にて、研修担当の方から聞いた施設のお話でとても楽しみな気持ちいっぱいで臨むことが出来ました。

研修にてまず行ったのは「定点観察」です。入居者様の立場・目線で職員の言動やユニットの流れを知る、というものです。これがなかなか大変でした。実際入居者様のなかでは自由に動けない方、話せない方もみえ、同様に自分たちも動かず、話さず観察するというものでした。誰にも話せず、動けないのはこれほど苦痛なのかと身をもって知れました。しかしその分、研修施設の職員の方々の動き・ユニットの流れをじっくり見ることが出来ました。

職員の方々の丁寧で優しい対応には本当に驚きました。というのも、ジャルダン・リラの職員の方々は「クレド」というものを行ってみえるからです。いうなればクレドとは朝の申し送り、のようなものなのですが。クレドは朝、介護職・事務職ともに行われ、入居者様の報告だけでなく、法人理念を毎日斉唱し理念を徹底すること。業務以外で起きたケアの向上に繋がるような事の報告、入居者様への丁寧な声かけ、挨拶の練習を毎日行ってみえました。リラ職員の方々の丁寧な対応はこのクレドあってのものだと分かったのと、自分も参加することによって、朝から背筋が伸び、シャキッとした気分で研修に望めました。

もう一つ学んだのはユニットでの入居者様の穏やかな暮らしです。「完璧でなどありませんが、ジャルダン・リラでは、このようなケアをしています」と理事長様始め、職員の方々もおっしゃられましたが、自分からみたそのユニットはどなたもありのままに限りなく近い、穏やかな暮らしをしてみえたように思いました。見せていただいた資料、24時間シートからも施設の柔軟性、職員の方々の努力がにじみ出ているのがわかり、感動しました。

後半3日間では前半の定点観察から学んだ事をもとに、「ユニットケアとは何か」議題とし、グループワークに取り組みました。自分たちのグループが出した結論は「入居者様・職員にとってもこの施設に来てよかったと思えること」と、なりました。グループワークはとても大変でチームメイト全員でかなり悩んだのですが、同じグループの女性職員の方の一言が決め手でこの自分たちの答え、目標が出来ました。自分たちはまだまだ未熟で、至らぬ点ばかりですが、良い目標ができたのではないのかなと思っています。

ジャルダン・リラさんでのユニットリーダー研修は場違いな言い方方かもしれませんが、本当に楽しかったです。今まで参加した研修の中で一番です。何より、職員の方々の信頼関係、気遣い、優しさに感動しました。特に研修を担当して下さった職員の方にはとても親切に説明、対応して頂きとても勉強になりました。

自分たちで導き出したユニットケアの目標に少しでも近づくためにも、研修で学んだ事を日々のケアに活かすことが出来ればと思います。