高知会議に参加して
西川裕子
1日目 全体会では、「自立支援から看取りまで」のテーマで、医療法人社団悠翔会 理事長 佐々木淳先生の記念講演がありました。
高齢者の病気の原因は栄養状態の悪化です。ご飯を食べられなくなると、口やのどを使わなくなり、どんどん食べられなくなってしまいます。しゃべったり、食べたり、飲んだりしないと喉の筋肉が減り、誤嚥するリスクが高くなります。誤嚥リスクを下げるには口腔ケア、マッサージが大切だとあらためて感じました。口腔ケアだけでなく、口腔マッサージ・開口訓練を一緒におこなうことで誤嚥性肺炎になる率が減るので、生活の中で楽しみながら、口腔ケアをできるようにしていきたいです。口の中をきれいにすることで、インフルエンザの発症率も下がるそうです。また、年をとるにつれて、薬の副作用が出やすく、薬を5種類以上飲む事で、転倒の原因になることもある。なるべく5種類以内にし、朝の1回にすることで、元気に生活する事ができるようになることもあります。
看取りとは、近い将来、死ぬという運命が避けられない状況においても最期まで、その人らしく支援することが大事です。老人は病気を『治す』のではなく『生きる』を支える。また、看取りには正解が誰にも分かりません。そのため、その決定にいたるプロセスが重要になります。本人まかせ・医師まかせにせず、本人・家族・医師・介護士・歯科衛生士などみんなで考えていくプロセスが大事です。チームみんなで本人に伴走し、本人の事をよく知っている人がリーダーシップをとってケアをしていくことが大切だと思いました。また、友だちがたくさんいたり・家族と一緒にご飯を食べたりなど、社会との繋がりが生きる意欲に繋がりが必要だと学びました。
○講演「生き方の雑記帖~幕末維新期に土佐の人間模様~」 作家山本一力先生の話を聞きました。小学校の先生が、80歳になっても、身なりは大事にされていたという話を聞き、いくつになっても、おしゃれや身なりは大切なことだと思いました。口元が汚れていたら拭く・目やにがついていたらとる等入居者様の身なりも気にしながら仕事をしていきたいと思います。また、上手く年をとれば社会に必要とされる生き方ができる。
2日目の分科会では、自立支援についてのテーマで、他施設の研究発表をききました。
本人のできることに着目し、どのような支援をしたら、本人が幸せになるかを考えた発表が多かったです。自立支援を考えるうえで、「その人の過ごしたい生活を過ごしているか?」「自分らしい生活を送ることができているか?」が大切だと思いました。
自己決定をし、その人らしい生活をおくれるように、本人の生きてきた環境・生活歴を把握する事が大切だと改めて感じました。また、介護士だけでケアをするのではないので、他職種で連携とりケアを行って行きたいとおもいます。