中堅介護職員研修 第8回目
新館一階 大口幸太
12月8日、特別養護老人ホーム優悠邑和合にて「中堅介護職員育成研修」の全11回の第8回目がありました。第8回目のカリキュラムは「モニタリングの技法」で内容は「介護スタッフのモニタリングに必要な基礎知識と実践方法の習得」に参加さして頂きました。
モニタリングとは現状を把握すること。基本計画から具体化したサービスを支援の供給を追跡する方法で、サービス計画をどの程度上手く実行しているかを判断するために用いる。判断するために用いるために、ケアプランなどの計画書の目標が曖昧な表現だと判断しにくく、具体的に書かれた目標でないと評価やモニタリングがしにくくなる。
モニタリングの二つの要素として「経過記録」と「分析」があり、現状と未来を立証すること。仮説がないとモニタリングできない。仮説が正しいか正しくないか「経過記録(データ)」を取り、「分析」する。
「経過記録」とは、仮説をもとに必要な項目を洗い出し、その記録(データ)を収集することである。目的をもって、必要な記録を選定、選出することが重要であり、やみくもに記録を取ることがモニタリングではない、そして、「知りたいこと」と「知っていること」はイコールではない。その人(利用者様)の「いつもそうです」(食べこぼしているや徘徊しているなど)の様子を説明(証明)するために記録を残す必要であることを学びました。「経過記録」を職員同士で統一するために、客観的な表現で簡潔にわかりやすく、事実を書くことが大切で、「いつ(時間)」、「どこで(場所)」、「誰が(主体)」、「なぜ(原因)」、「何を(客体)」「どのように」の順番で書くと記録の統一がしやすくなることを教えて頂く。実際に、演習で(日常の介護の様子の)一枚の絵や写真を見て、「いつ(時間)」、「どこで(場所)」、「誰が(主体)」、「なぜ(原因)」、「何を(客体)」「どのように」の順番で書くことを行い、各参加者の発表を聞いてみると、同じ絵や写真を見ているのに、同じ記録はありませんでした。その理由として1人1人の見方の違いが出てきたため、その差は介護の経験の年数などから出てきているとのこと。しかし、それでは記録の統一できないため「当たり前のことを当たり前に記録する技術」が、「経過記録」のために、その後、行う「分析」の」ために必要であることを学びました。「経過記録(データ)」は身近にあり、利用者様の変化を職員は気がついているが、「経過記録(データ)」に残っていないことが多いことも学びました。
「分析」とは、物事をいくつかの要素に分け、その要素、成分、構成などを細かい点まではっきりさせることである。なぜ、その状況になったのか分析し説明(証明)できることである。「分析」には、「経過記録(データ)」が2つ以上、必要であることを学びました。「中堅介護職員育成研修」では、介護職員の育成プランの作成などを学んでいるが、育成プランの作成していく中で、特に初回目標が、具体的に作成していないと、モニタリングがしにくくなり、必要な経過記録(データ)を選出しにくくなったり、分析しにくくなったりすることがあることを学びました。介護職員の課題は、必ず利用者様に影響を与えていることを学びました。
次回の第9回目のカリキュラムは「モニタリングの事例検討」で、内容は「対象スタッフのモニタリングについて事例検討」です。